樹木医アラカルト2021-06-20T10:35:11+09:00

樹木医アラカルト

油断

「あつっ!」  それは、一瞬の出来事だった。奴は私のわずかな油断を見逃さずに、やいばを突き立ててきた。 「くそっ!やりやがった・・・。」  親指の付け根に炎を押し付けられたような痛みを感じながら、私は後悔の念に襲われていた・・・。

大杉谷登山(その1)

大杉谷登山道は、今から8年前の2004年9月の台風21号で壊滅的な被害を受け、主要な所が長く閉鎖されていましたが、2012年の4月に一部復旧作業が終わり、部分的に通行可能となりました。  そしてその中心部にある桃の木山の家も7年7ヶ月ぶりに営業が再会されました。  今回久しぶりに大杉谷登山道を歩いてきましたので、その報告です。

ダイセンキャラボクが見たい!!

 翌27日、6:30出発 オオカメノキの丸い葉を横目に、延々と続く階段を登りはじめると、さっそく汗が噴き出してくる、「この階段どこまで続いてんねんやろ?」と弱気のカミさん、「崩壊が進んでるから、こうして階段状に養生せんとだめなんやろ」、とブツブツ言いながら登ること1時間、三合目で休憩していると、後から登って来た地元の人にカミさんが「この階段どこまで続いてるんですか?」彼曰く「九合目まで!!」ガックリ肩を落とす我等、とりあえず六合目の避難小屋までということで、ブナの大木に励まされるように一段一段登ることに、  やっとの思いで六合目の避難小屋に8:40着、眺望の開けた場所に木製のベンチが置かれた絶好のポイント、しかし!弥山のピークは分厚く黒い雲に覆われ、猛烈な勢いでちぎれて行きます、「どうする??下りようか??」、「、、、、、、、、」、「ダイセンキャラボクが見たかったん違うん??」、「記念物の群落は八合目からやで、、、」、「八合目まであと1時間もかからへんて、」と、気を取り直して登ることに、しばらく行くとイチイに似た葉で実を付けた灌木が、ひょっとしてと思い写真を撮りながら、すれちがった登山客に「これダイセンキャラボクですか?」と尋ねると「そうです!秋になると赤く熟れて食べれますよ!」(喜ぶ川口でありましたが藤原春善氏のご指摘により、これはハイイヌガヤに決定)、9:30八合目到着、幹を斜めに風雪に耐えるような樹形、イチイに比べやや螺旋状の葉の付き方、ダイセンキャラボクです。

気にいった! Singapore in a Garden (Vol,2)

   シンガポールは熱帯雨林気候帯に属しますので植物の生長は非常に早く、どのように育てるかより、早い成長に対してどのように管理していくかがポイントになるようです。常緑つる性植物のベンガルヤハズカズラは一週間に30cmも伸長すします。フェンスに這わせて緑化しているところでは二週間に一度は刈り込んでいるとの話を聞きました。 また、樹木は大きくなりすぎるので剪定管理が大変です。枝が伸びて落枝による事故で死亡事故も発生したようです。とある管理者の話ですと、2000年頃、年間3,000件もの落枝があったようですが、徹底的に危なそうな木を刈り込んだそうで二年後には落枝件数が1,000件に減ったと誇らしげに語っておられました。淡路島程度の国土で1,000件も落枝があったら大変だと思うのですが。 そう言えば、2008年にNPOおおさかと街路樹診断協会で開催した「世界の樹木管理とリスクマネジメント」のシンポジウムで来日したアメリカのトーマス・スマイリー博士が、シンガポール並木の管理コンサルタントに入っていたと言われていました。何らかの関係があったのかな?                街の中心Orchard [...]

気にいった! Singapore in a Garden (Vol,1)

シンガポールではGarden Cityをキャッチフレーズに緑化に取り組み、美しい街並み整備を国策として推進してきました。今回久しぶりに行って驚いたのはGarden CityのキャッチがCity in a Gardenに変わっていたことです。単なる緑が多い都市ではなく、緑の中の都市に変わっていたのです。国をあげての緑あふれる国土の創造は感心させられました。現況の日本と比べるとうらやましい限りです。

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