樹木医アラカルト2021-06-20T10:35:11+09:00

樹木医アラカルト

豪雨からの脱出(その4) 大雨が降ればホテルがもうかる

 平成26年8月1日早朝に大阪を出発し、その晩は松山で宿泊。2日は松山で法事をすませ、夜に高知市内に移動。久しぶりに親孝行をと思い高知市内の旧土佐藩主山内家の敷地に建つ高級ホテルに予約を要れました。母親と叔母と女房を皿鉢料理と地酒で接待です。台湾から帰国してすぐに過酷なこの接待とは、我ながら良く頑張っているなと自画自賛です。  皿鉢料理に舌鼓をうっていると、大雨で高知道通行止めのニュースがテレビから流れてきました。先ほど走ってきた高速道路です。まあ、いずれにせよ高速道路が通行止めになる直前に、無事高知のホテルにたどり着いたのだからラッキーだったと、皿鉢料理と美味しい地酒で満足していました。  翌8月3日、朝からニュースは高知市内の川の氾濫を報じています。高知市内で床上、床下浸水、幹線道路が冠水、私が泊まっているホテルのすぐ近くを流れる鏡川も氾濫危険水位を超えた。そして高知市全域に避難勧告が出ています。「えらいこっちゃ!」  後で知ったことですが、高知市では当日372ミリの降雨を記録し、1886年の観測以来最多の大雨だったようです。8月1日から3日までの間に降った雨は1000mmを超えています。大変なときに高知市内に入ったものです。

豪雨からの脱出(その3)あなどれない天候と通行止め

 平成26年8月2日の午後4時頃、松山から高知に向かって出発です。途中、陶芸で有名な松山市郊外の砥部焼きの窯元を訪れお皿を購入。ここから約2時間で高知市内に到着の予定です。道中で雨がだんだん激しくなってきましたが、何とか高知市内のホテルにたどり着きました。 ホテルに到着してすぐに高速道路高知道通行止めのニュースが流れてきました。台風11号の影響だと言う。「えっ!おかしい?」私は一昨日台風12号の影響から逃れて台湾から帰国してきたばかりではないか。なのに、なぜ台風11号が高知に? 台風11号はスピードが遅く、12号が先に台湾近郊を抜けて行ったようです。11号は遅かった分大型化し豪雨をもたらしました。結局この雨で高知市内に通じる全ての道が閉鎖され高知市は陸の孤島となってしまいました。そして私達は帰ることが出来なくなり翌日も高知市内で延泊です。会社も休むことになってしまいました。

天の石屋戸の小竹(古事記と日本書紀)

故(カレ)ここに天照大御神、見畏(ミカシコ)みて、天の石屋戸(アメのイハヤト)を開きてさし籠(コモ)りましき。 ここに高天の原(タカマのハラ)皆暗く、葦原中國(アシハラのナカクニ)悉(コトゴトク)に闇し。 中略  天宇受賣命(アメノウズメノミコト)、天の香山(アメのカグヤマ)の天の日影(アメのヒカゲ=ヒカゲノカヅラ)を手次(タスキ)に繫(カ)けて、天の眞折(マサキ=ツルマサキ)を鬘(カヅラ)として、天の香山の小竹葉(ササバ)を手葉(タグサ=手に持ち加減のよいほどに束ねる)に結(ユ)ひて、天の石屋戸に槽伏(ウケフ)せて蹈み轟(フミトドロ)こし、神懸(カミガカ)りして、胸乳(ムナチ)をかき出で裳緒(モヒモ)を陰(ホト)に押し垂れき。ここに高天の原動(トヨ)みて、八百萬の神共に咲ひき。 後略 岩波文庫 古事記 倉野憲司校注 1991・6

食われへんのか・・・

 さて、荒れる天気の仕業ではないのでしょうが、この夏、珍しい(いや、よく見かけることなんでしょうが、私の周辺ではめ・ず・ら・し・い)ものを見かけました。 一昨年伐採した街路樹のケヤキ、株周りが太いので貰い受け丸太ベンチとして利用しました。日照りの日も、雨の日も、風の日も放置され誰からも労りの言葉もなく、ただただ思い尻を支え、朽ちてゆく哀れな株太。そんな株太が灼熱の昼下がり、見事な花を咲かせていました。いきなり咲いたわけではないのでしょうが、日頃から目もかけてもらえない路傍の株太ベンチ、この時ばかりは通りすがる人からジロジロと眺められ、時には触られ、タバコ臭い顔を摺り寄せクンクン臭いまで、 アイドル並みの人気でした。

オオヤマレンゲの花

平成26年も7月に入り、梅雨明けも間近いある日、オオヤマレンゲの花が見たくなり、山に出かけることにする。  オオヤマレンゲはモムレン科の落葉広葉樹で、6月から7月にかけて清楚な白い花を咲かせる。  韓国の国花がムクゲなのに対し、北朝鮮の国花はオオヤマレンゲになっていて、あまり国家のイメージとそぐわない感じがする。  話が横道にそれたが、近年、鹿害などでオオヤマレンゲは減少していて、各地でレッドリストの指定を受けている。  近畿では、日本百名山でもある奈良県の「八経ヶ岳」の南斜面に防護ネットで保護されて残っている。植物園などに行けば手軽にオオヤマレンゲを見ることが出来るが、自然の状態のオオヤマレンゲを見ようと思えば、近畿では八経ヶ岳(1915m)に登らなければならない。

ミッション・インポッシブル in Taiwan

 「暑い・・・。」  台湾桃園国際空港の建物から出た途端、今まで経験したことのない湿気に襲われた。亜熱帯の空気は、容赦なく全身の肌にまとわりついてくる。  「きつい仕事になりそうやな・・・。」  有名資材メーカーT社にお勤めのK樹木医からの依頼で、台北中心部に位置する「大安森林公園」の剪定実習をするために、私は初めて台湾を訪れた。マニアックな性格で有名なS樹木医も一緒である。

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