会員ブログ2021-06-20T19:09:12+09:00

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台湾のクスノキ巨木治療痕から

   現在(1月20日)台湾に来ています。1月16日早朝、氷が張る寒い大阪を震えながら出発し、暖かい台湾に向かいました。  ところが台北の空港から表に出れば大阪と変わらない気温。今年の台湾は寒い日が非常に多いとの話です。薄着しか持ってきておらず、早々に防寒用作業ジャンバーを購入する羽目になってしまいました。  今回の台湾出張は、宜蘭縣と台中縣を主体に回りました。宜蘭の街から山を見ると雪化粧しているではありませんか。宜蘭では二日間土壌調査を実施し、それから台中に向かいました。台中では20度をこえる気温になり購入したジャンバーが邪魔になる始末です。九州とほぼ一緒の面積という狭い国ながら、山の上では温帯、北部の平地は亜熱帯、南部の平地は熱帯と変化に富んだ気候帯を持ち合わせる国です。  台中縣では豊原市というところで、「澤民樹」と命名された樹齢1000年を超えると言われる大きなクスノキを見てきました。2本のクスノキが根元部で癒合し、数匹の大蛇がうねったような独特な樹形をしています。葉が少し矮小化し、葉数もちょっと少なく衰退傾向が見受けられる状況ですが、老巨木としては元気なほうで立派なクスノキです。  そのクスノキに奇妙な治療がされていました。腐朽開口部と見られるところにお椀を伏せたような形にウレタンが盛られ、赤茶色に塗装だけなされています。空洞部に詰め物をするのが良いのかどうかの議論もありますが、それ以前にこの形状で詰め物をするのはダメだろうと樹木医さんなら誰でも分るような治療方法です。  集まっていた地域の人に聞きましたところ(もちろん通訳を介して)、以前ここを訪ねた日本の樹木医さんからやり方を聞いて、樹木医さんの立会いなしに地元のボランティアで処置を施したようです。   [...]

By |1月 21st, 2011|Categories: 樹木医アラカルト, 緑と樹木について|台湾のクスノキ巨木治療痕から はコメントを受け付けていません

葉が落ちないのに「落羽松」とはこれ如何に!

     見出しの問いかけに「緑色なのに「赤樫」と言うが如し」と答えたいところですが、アカガシは材が赤いのでこの名が付いたのですね。  さて本題。厳冬1月のある日、鶴見緑地の「生き生き地球館」の裏側の生態園に青々と茂った針葉樹を見つけました。近寄って見ると、葉の様子はまさしくラクウショウです。これは「メキシコ落羽松」とプレートにあります。  鶴見緑地のメインエントランスにメタセコイアと共に並んでいるラクウショウ(別名ヌマスギ)はもうとっくに茶色の葉を散らしています。そこで表題のような問いかけになったのです。よく似た樹形と葉を持つ2種類のラクウショウですが、生理的には違うようです。それで少し調べてみました。  ウェブサイトの「ボタニックガーデン」によれば、「ラクウショウは、スギ科 ヌマスギ属、学名はTaxodium distichumで、北アメリカの東部からメキシコ湾岸、それにミシシッピー川流域に分布。流れのある湿地帯や川岸の湿ったところに生え、高さは20メートルほどになり、地中または水中から呼吸根を出す。雌雄異株。花期は春。」と要約できます。  別のサイトの情報では、「アメリカ大陸の東南部からメキシコに分布する落葉の高木」と説明されているものがいくつかあります。 [...]

By |1月 18th, 2011|Categories: 緑と樹木について|葉が落ちないのに「落羽松」とはこれ如何に! はコメントを受け付けていません

炭焼きしてます

   保水性を改善し空気を貯える空間を豊富に持った炭は土壌改良資材として利用されてきました。  また最近は炭と菌根菌を組み合わせた樹勢回復法も各地で行われています。  樹勢回復に用いる炭は備長炭に代表される白炭ではなく比較的低い温度で焼かれた黒炭や消炭が良いようです。 宅地造成のために伐採することになった広葉樹や竹をなにか利用出来ないかという要望があり、伐採材を利用した炭焼きを提案し実施しています。  里山に作られた炭焼き窯やドラム缶窯で炭を焼くのではなく、今回使用したのはステンレス鋼板で作られた無煙炭化器という装置。 “これで炭ができるの?”という思いを誰もが持ちますが、炭を焼くときに煙が発生しないため苦情がでないという優れものです。(市役所、消防署には炭を焼く旨の届け出をしています!) 点火時には少し煙が立ち上るのですが高温での燃焼のためかすぐに無煙となります。 [...]

By |1月 4th, 2011|Categories: 樹木医アラカルト|炭焼きしてます はコメントを受け付けていません

妙国寺の手水鉢

   妙国寺と言えばソテツが有名であるが、千利休寄進の瓢(ふくべ)型手水鉢も忘れてはならない。この手水鉢はこれだけをみると何の変哲もない物で、利休ゆかりの品というには余りにも面白みがない手水鉢にみえる。ただ一つ変わったところがあるとすれば、水抜き穴があいているところである。そこでその穴について考えてみた。  千利休と言えばまず思い浮かぶのは「おもてなしの心」である。その思いから考えると、「水を抜く」ではなくて「水を満たす」穴ではないか、噴泉の穴ということであれば利休らしくて面白い。  ではどうやって水を出すのか考えてみる。普通は川から懸け樋で水を引く。ここでは土居川が 近くにあるので、この水を水車で持ち上げ、懸け樋を流れた水が軒上の桶に溜まり、上からの水圧を利用して水を噴出させるという方法だろう。もちろん噴出させるには桶と手水鉢をパイプでつなぐ必要があるが、銅板を丸めて筒状にパイプを作るのは当時の技術では容易に出来たであろう。手水鉢の穴の下には左上から右下にかかる大きな溝があり、深さ7~8cm、巾4~5cm程でパイプを隠すには手ごろな大きさである。パイプを埋めて漆喰をかぶせ、その上にシダや苔等を配置すればパイプの存在はまったく判らなくなる。水の出口も水鉢の底にある為、光の屈折により見えなくなるであろう。  ところが、土居川の水では、いくら当時はきれいな水であったと言っても「おもてなしの心」には程遠いものがあり、お客様に対する気配りを考えると、井戸の水を利用するであろう。  現在のように、水道の蛇口をひねると水が出るという時代ではないので、井戸の水の利用の仕方にも工夫を凝らしたに違いない。  一番簡単な方法を考えてみた。 [...]

By |1月 3rd, 2011|Categories: 樹木医アラカルト|妙国寺の手水鉢 はコメントを受け付けていません

新年明けましておめでとうございます。平成23年元旦

 ついに2011年がスタートしました。  旧年中はNPOおおさか緑と樹木の診断協会に多大なるご協力とご支援を頂きましたことを お礼申し上げます。  本年も様々な取り組みや、おもしろ情報をこのブログから発信していきたいと思っております。  どうぞ、よろしくお願いいたします。

By |1月 1st, 2011|Categories: 樹木医アラカルト|新年明けましておめでとうございます。平成23年元旦 はコメントを受け付けていません
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