樹木医アラカルト
中部地方の一本桜(その1)
今年の連休の後半は、非常に荒れ模様の天気で、山で登山をされていた高齢者の方が遭難し、多くの方が亡くなりました。ご冥福をお祈り申し上げます。 その連休に私は田舎に帰省する予定でしたが、都合で取りやめになり、時間が出来たので急きょ中部地方の桜を見に行くことにしました。 5月4日に大阪を出発し、長野県の阿智村へ向かいます。阿智村は岐阜県と接し、大阪から行くと、中央自動車道の恵那山トンネルを抜けると阿智村に着きます。 阿智村にある「駒つなぎの桜」は、源義経が奥州に下向するとき、この木に馬をつないだといわれている木で、樹種はエドヒガンです。
中国地方の一本桜(その2)
4月27日の連休前、大阪では桜は散り新緑がまばゆい季節となりましたが、中国地方ではまだ桜が楽しめる地域があります。広島県庄原市東城町です。 その桜を見るため堺市を午前3時に出発。午前6時に中国自動車道東城ICに到着しました。 そこから車で10分程にある「森湯谷のエドヒガン」を最初に訪問。朝早いので誰もいません。寒いので気温を見ると2度でした。震えながら桜を見ました。桜の開花が遅い訳です。
近畿地方の一本桜
2012年4月18日現在、サクラ前線は東北に進み、大阪市内は葉桜になって新緑の季節となっていますが、しかし能勢町ではソメイヨシノがちょうど見頃となっていました。 さすが、大阪の北海道と言われているだけのことはあります。
春さらば
我家のベランダから他人様のお屋敷の庭に咲く、桜花を眺めることができます。 花の色や枝の枝垂れ具合から2本ともソメイヨシノかなアと思いますが、確かめに行くこともできませんので、高みの見物と洒落こんでいます。 今年、2012年の満開は4月13日(金)でした。 10年前の2003年の同じ桜は、4月8日が満開でした。
中国地方の一本桜
四国と関東の一本桜を紹介しましたが。今回は中国地方の一本桜です。 さて、中国地方の一本桜と言えば、島根県の「三隅の大桜」や岡山県の「醍醐桜」などがあげられます。 4月18日現在、「三隅の大桜」は葉桜でしたので、「醍醐桜」を見に行きました。 「醍醐桜」は岡山県真庭市別所の集落の小高い山の上にあり、集落のどの家からも「醍醐桜」を観ることができます。 そして、この集落は「春木」という名字がほとんどで、まさに春の木としてこの「醍醐桜」が大切な木として守られてきたといえるでしょう。 [...]
桜の咲く季節になりました
一方で、枝を支えるための支柱が設置されるなど、この桜の木が大切にされていることがうかがえます。すると、このアンバランスな樹形は木を粗末に扱ったための結果ではなく、つまり道路の通行を優先させるためだけに切った結果ではなく、木の生育も人の生活もどちらも大切にしながら、それらの兼ね合いのなかで形作られてきたものと想像できます。そうすると、一見してアンバランスなこの樹形は、この場所のこの木にとってはバランスのとれた樹形なのかもしれません。