NPOおおさか緑と樹木の診断協会では、NHK文化センター梅田教室から受託し、「樹木医とめぐる巨樹・巨木」という現地講座を毎月開催しています。
平成25年6月の講座は、阪南市在住の高木正彦樹木医の案内で紀州路を行くコースです。一行は総勢19名でした。
JR阪和線・和泉鳥取駅に集合ですが、私はのっけから一つ手前の和泉砂川駅に下車してしまいました。気を取り直して和泉鳥取駅へ。何とか集合時間には間に合い、いざ出発!
阪南市の町並みをぬけ、最初の目的地土生邸のカヤノキを訪ねます。
自宅の増築時に根が切断され、弱っていましたが、高木樹木医らの治療の甲斐あって、今は青々と茂り、私たちを真夏の暑さから開放してくれました。大樹の陰はいやされます。
根来邸のモミは周辺が舗装されてしまい、照り返しによってかなり衰弱していました。
2本のイチョウは美しく剪定されており、樹齢は100年程度と思われます。
立派なお屋敷内のお庭も拝見できれば良かったのですが。
自然居士のイチョウです。地面には大量の銀杏が落ちていました。
周辺にはこれといった緑はありませんでしたが、風が通り抜けてとても涼しいところでした。
そろそろお腹も空いてきた。町並みの点景を楽しみながらお弁当地点を目指します。
波太神社には神社林にはよく見られるヒノキがそびえていました。
樹皮は檜皮葺きに使用され、材も神社の普請に使用できます。しばらく雨が降らずに乾燥していたためか、社叢林の中はからっとして涼しく、やぶ蚊などもいなくて快適なお弁当タイムとなりました。
ここではクスノキの癌腫やイスノキの虫えいを観察し、樹木の生態について学習しました。
和泉鳥取駅まで戻り、山中渓までひと駅、電車では2分ですが歩けば30分かかります。迷うことなく電車でしょ。
地福寺のシダレザクラを訪ねました。シダレザクラは環境が整えば、数十年で雰囲気のある景観がつくられます。
根の屈曲が何故できたか?メカニズムは謎です。
梅雨の雨も少なく、この暑さで、アジサイはぐったりしていました。
わんぱく王国のケヤキはランドマークになっています。根元は花壇になって人が入れなくなっていますが、少々深植えになっているようで、葉っぱも小さめです。元気向上のためにちょっとした改善をして欲しいところです。
4時間の行程での歩行距離は約8km。ペットボトル入りドリンクを4本飲みほし、こんがり日焼けをして帰路につきました。何人かは水分補給のため、山中渓駅前の大衆食堂にて、ビールで乾杯!
「樹木医とめぐる巨樹・巨木」はNPOおおさかに所属する樹木医を初め、近畿の各樹木医によって大切に守られている各地の巨樹・巨木をめぐります。詳細についてはNHK文化センター梅田教室(担当:尾藤)までお問い合わせください。
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_591623.html