会員ブログ2021-06-20T19:09:12+09:00

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樹木巡礼 ブログ版 ②

   プロゴルファー宮里藍さんの故郷、沖縄県東村(ひ がしそん)の道の駅でマンゴーカステラとパイナップ ルのポン酢(沖縄本島の北部の土壌は強烈な赤土でP Hは4ぐらいでパイナップルが特産です)を買って、 村役場で地図をもらい車で走ること約10分、そぼ降 [...]

By |1月 30th, 2011|Categories: 樹木医アラカルト|樹木巡礼 ブログ版 ② はコメントを受け付けていません

藪医の日記より(アレロパシーについて)

 庭に野良猫が入ってきて困ったとき、その対策で猫の忌避剤を使ったことがありましたが、有効性は感じられませんでした。その後、柑橘類の皮とコーヒーの濾し殻を猫が嫌がることを聞いて、それを庭に撒いて猫を遠ざけることを試みました。    柑橘類の皮は効いたように思いましたが、コーヒーの方ははっきりしませんでした。しかし、コーヒーの濾し殻を撒いた場所に雑草が少ないことに気がつきました。しばらくすると、雑草ばかりでなく植木にも影響が出てきたので使用を辞めた経過があります。この作用がアレロパシー(他感作用)であるいうことが分かり、専門書を調べるとアレロパシーは、数多くの植物でも確認されていて、その利用の研究もなされています。    また植物の遷移でも調査されていて、ヨモギ属がカラムギ、ハマチャヒキを排除して、灌木形成をしている現象が知られています。  樹木ではアカマツの下で、イヌタデ、ハキダメギクの生育が悪くなる現象が確認されています。ナギは生育が大変遅い植物ですが、その樹林で下草が生えない報告があります。奈良の春日大社の裏山のナギ樹林で、この作用が確認されています。その他、街路樹にも植栽されているタマリンドは、その樹下でテントを張ると、テントの布がぼろぼろになるという報告がありますが、この作用は葉から出る有機酸が原因で起こり、その下に生える雑草も抑えられています。  アレロパシーは植物の病原菌の生育抑制や殺菌作用を示すことも研究されており、古くから農法で輪作、間作、混植が行われています。具体的にはコンニャク畑にエンバク、ユーガオ畑にネギの混植でコンニャクの乾腐病、ユウガオの土壌病害が抑制されることがあります。  庭で経験したコーヒーによる雑草への作用は、コーヒーに含まれているカフェインがハリビユ、カラスムギ、イヌビユの発芽抑制に働いたアレロパシー(他感作用)でした。  自然の働きに驚きと、面白さを知った次第です。樹木や庭の草花を扱っていると多くの不思議な現象を見ることができるので、今後も注意深く観察していこうと思っています。                                   T [...]

By |1月 23rd, 2011|Categories: 樹木医アラカルト|藪医の日記より(アレロパシーについて) はコメントを受け付けていません

台湾のクスノキ巨木治療痕から

   現在(1月20日)台湾に来ています。1月16日早朝、氷が張る寒い大阪を震えながら出発し、暖かい台湾に向かいました。  ところが台北の空港から表に出れば大阪と変わらない気温。今年の台湾は寒い日が非常に多いとの話です。薄着しか持ってきておらず、早々に防寒用作業ジャンバーを購入する羽目になってしまいました。  今回の台湾出張は、宜蘭縣と台中縣を主体に回りました。宜蘭の街から山を見ると雪化粧しているではありませんか。宜蘭では二日間土壌調査を実施し、それから台中に向かいました。台中では20度をこえる気温になり購入したジャンバーが邪魔になる始末です。九州とほぼ一緒の面積という狭い国ながら、山の上では温帯、北部の平地は亜熱帯、南部の平地は熱帯と変化に富んだ気候帯を持ち合わせる国です。  台中縣では豊原市というところで、「澤民樹」と命名された樹齢1000年を超えると言われる大きなクスノキを見てきました。2本のクスノキが根元部で癒合し、数匹の大蛇がうねったような独特な樹形をしています。葉が少し矮小化し、葉数もちょっと少なく衰退傾向が見受けられる状況ですが、老巨木としては元気なほうで立派なクスノキです。  そのクスノキに奇妙な治療がされていました。腐朽開口部と見られるところにお椀を伏せたような形にウレタンが盛られ、赤茶色に塗装だけなされています。空洞部に詰め物をするのが良いのかどうかの議論もありますが、それ以前にこの形状で詰め物をするのはダメだろうと樹木医さんなら誰でも分るような治療方法です。  集まっていた地域の人に聞きましたところ(もちろん通訳を介して)、以前ここを訪ねた日本の樹木医さんからやり方を聞いて、樹木医さんの立会いなしに地元のボランティアで処置を施したようです。   [...]

By |1月 21st, 2011|Categories: 樹木医アラカルト, 緑と樹木について|台湾のクスノキ巨木治療痕から はコメントを受け付けていません

葉が落ちないのに「落羽松」とはこれ如何に!

     見出しの問いかけに「緑色なのに「赤樫」と言うが如し」と答えたいところですが、アカガシは材が赤いのでこの名が付いたのですね。  さて本題。厳冬1月のある日、鶴見緑地の「生き生き地球館」の裏側の生態園に青々と茂った針葉樹を見つけました。近寄って見ると、葉の様子はまさしくラクウショウです。これは「メキシコ落羽松」とプレートにあります。  鶴見緑地のメインエントランスにメタセコイアと共に並んでいるラクウショウ(別名ヌマスギ)はもうとっくに茶色の葉を散らしています。そこで表題のような問いかけになったのです。よく似た樹形と葉を持つ2種類のラクウショウですが、生理的には違うようです。それで少し調べてみました。  ウェブサイトの「ボタニックガーデン」によれば、「ラクウショウは、スギ科 ヌマスギ属、学名はTaxodium distichumで、北アメリカの東部からメキシコ湾岸、それにミシシッピー川流域に分布。流れのある湿地帯や川岸の湿ったところに生え、高さは20メートルほどになり、地中または水中から呼吸根を出す。雌雄異株。花期は春。」と要約できます。  別のサイトの情報では、「アメリカ大陸の東南部からメキシコに分布する落葉の高木」と説明されているものがいくつかあります。 [...]

By |1月 18th, 2011|Categories: 緑と樹木について|葉が落ちないのに「落羽松」とはこれ如何に! はコメントを受け付けていません

炭焼きしてます

   保水性を改善し空気を貯える空間を豊富に持った炭は土壌改良資材として利用されてきました。  また最近は炭と菌根菌を組み合わせた樹勢回復法も各地で行われています。  樹勢回復に用いる炭は備長炭に代表される白炭ではなく比較的低い温度で焼かれた黒炭や消炭が良いようです。 宅地造成のために伐採することになった広葉樹や竹をなにか利用出来ないかという要望があり、伐採材を利用した炭焼きを提案し実施しています。  里山に作られた炭焼き窯やドラム缶窯で炭を焼くのではなく、今回使用したのはステンレス鋼板で作られた無煙炭化器という装置。 “これで炭ができるの?”という思いを誰もが持ちますが、炭を焼くときに煙が発生しないため苦情がでないという優れものです。(市役所、消防署には炭を焼く旨の届け出をしています!) 点火時には少し煙が立ち上るのですが高温での燃焼のためかすぐに無煙となります。 [...]

By |1月 4th, 2011|Categories: 樹木医アラカルト|炭焼きしてます はコメントを受け付けていません
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