中部地方の一本桜(2013)その1
鴻原弘樹2013-04-21T14:52:08+09:00平成26年4月17日(水)、長野県は暖かいうす曇の天気であった。桜を求めて北上する。 まずは飯田市の東方にある喬木村(たかぎむら)にある「氏乗のシダレザクラ」を目指す。 山の中の狭い道を進むと小さな集落があり、すぐこのシダレザクラが目に入ってきた。この場所は、小学校の跡地で、110年前に入学記念の時、植えられた桜らしい。
平成26年4月17日(水)、長野県は暖かいうす曇の天気であった。桜を求めて北上する。 まずは飯田市の東方にある喬木村(たかぎむら)にある「氏乗のシダレザクラ」を目指す。 山の中の狭い道を進むと小さな集落があり、すぐこのシダレザクラが目に入ってきた。この場所は、小学校の跡地で、110年前に入学記念の時、植えられた桜らしい。
NPOおおさか緑と樹木の診断協会では、NHK文化センター梅田教室から受託し、「樹木医とめぐる巨樹・巨木」という現地講座を毎月開催しています。
平成25年4月4日(木)、近畿地方はよく晴れていた。今日は大阪近郊のシダレザクラを見るために出かけた。 まずは三重県名張市にある渓谷で有名な「赤目四十八滝」の入り口にある「延壽院」を訪ねる。ここにあるシダレザクラは、樹齢約300年以上で名張市の文化財になっている。幹が途中で折れてなくなっており、ずんぐりとした樹形となっているが、花を一杯つけていた。
ヤマグルマは、東北の山形県以西の温帯から亜熱帯に分布する、1科1属1種の常緑の高木で、急な斜面に多く生育する。 そしてヤマグルマは被子植物でありながら、導管がなく、代わりに裸子植物と同じ仮導管を持ちつづけている貴重な植物である。 ところで大阪府内には、ヤマグルマは生育してないと思われていたが、1983年に泉南自然同好会の里中長治氏が和泉市の槇尾山の西南部、側川谷上流の清水(きよず)の滝付近でヤマグルマを見つけ、当時、話題になった。 私は、5年ほど前の夏にそのヤマグルマを見つけるために、清水の滝へ行ったのだが、落葉樹も葉をつけている季節でもあり見つけることが出来なかった。 再びリベンジを思い立ち、今度は冬に行こうと思っていたが、寒いのも苦手なので暖かくなるのを待っていたら、スギ花粉の季節になり、どうしようかと思っていたら桜の開花の季節になったので、思い切って出かけることにした。 2013年3月22日に車で側川の集落まで行き、そこから、てくてくと車道の終点まで1時間ほど歩く。 車道は悪路と聞いていたので徒歩で行ったのだが、終点まで立派な道が出来ていて、だまされたような気分である。 登山道は、あちこちで倒木が道をふさいでいて、開明の滝付近では木が倒れ、道が崩落により無くなっていた。 それでも、めげずに清水の滝を目指す。急な斜面ではロープがつるされていて、ロープをつかみながらよじ登る。落ちたら谷底に転落する、結構ハードな登山道が続く。 やっと清水の滝に到着。途中誰にも出会わなかった。もっとも道がこんなに荒れていたら登山者はいないのが当然かもしれない。久しぶりに見る清水の滝は、夏にくらべ水量が多く、冷たくて気持ちが良い。 さて、ヤマグルマはどこかと、双眼鏡であたりをくまなく探すが見当たらない。 あきらめて帰りかけたが、せっかくここまで来たのだからと、また引き返し、滝の周辺を歩いていると、小さな道があった。どうも大きく迂回して滝の上に続く道みたいで、崖に沿った急峻な道をよじ登ると滝の上に出た。 そこには祠が祭ってあり、横には大きなアカガシの木が御神木みたいにそびえていた。水路の上で、すぐ下は滝なのに、こんな大きな木がよく倒れないものだと感銘した次第である。 そして、ここで何気なく滝の下の方を見ていたら、崖にヤマグルマがあるではないか。急な崖なので近づくことが出来ず、計測は無理だったが、結構大きなヤマグルマだった。 まさかこんなところにあるとは思わなかったが、苦労して登った甲斐があった。 帰りも悪戦苦闘しながらやっと車のところまでたどりついた。 せっかく和泉市まできたのだから、帰りに「若樫のサクラ」を見るため寄り道をした。 「若樫のサクラ」は、満開で見ごろを迎えていた。 3年前に、花つきが悪くなったので診て欲しいと所有者から大阪府に相談があり、診断した経緯もあったので、少し心配していたが、綺麗に花を一面に咲かせていた。寒い時期と温かい時期のメリハリがしっかりしていたせいか、今年の桜の開花は早い。春到来である。 真田 俊秀
日本のニュースでは、ここインドネシアは大洪水に見舞われ、都市機能のストップが報じられていましたが、現地の被害は2日間くらいでひと段落し、すでにいつもどおりの暮らしが営まれているように見えます。 1月のジャカルタは雨期。日本の梅雨の始まりのころのような天気が続いて、1日の中で時折雨がパラついたり、時にザ~っと降ったり、気まぐれに青空になったりを繰り返しています。私が今いるところの気温は1年中28度で一定。大阪の夏より、よほど涼しく、夏好きの私には朝夕は少し寒いと感じることもあるくらいです。 そのような温かい地で植物はといいますと、雨期ですから植物が目覚めて大いに枝葉を伸ばし、花にあふれています。(日本では私の地元では朝から大雪らしく、妻と娘は雪に閉じ込められているようで、家族に実に申し訳ない・・・。) と、そのような常夏の現地の木 ブリンギン この木は聖なる木で、この国の寺院によく植えられ(菩提樹とかオガタマみたいですね。)そしてこの木の下にはユウレイが出るそうな・・・。(しだれ柳みたいですね。) 日本語に訳すと近いのはガジュマル。これもやはり熱帯の木ですからなんとなくイメージできるのではないでしょうか。 乾季にはこの国の木は病気を全然感じさせなかったのですが、雨季は違います。 聖なる木にもやはり腐朽は訪れます。 聖なる木も清濁併せ持つということでしょうか・・・。 赤道付近より 笹部雄作
昨年12月21日に「台湾樹木医学中心(センター)」の設立記念式典と記念講演会が、台北の林業試験所森林保育大楼・国際会議場で開催されました。樹木医学センターは台湾の行政院農業委員会林業試験所によって設立されました。行政院農業委員会は、日本で言うなら農林水産省に当たります。その下部組織の林業試験所は、林木から都市樹木までを対象とした試験研究機関となります。 台湾には日本の樹木医資格を取得した方が二名います。いずれも台湾の樹木治療に大活躍されており有名人となられています。そして、台湾でも樹木医認定制度を確立すべく、林業試験所や国立台湾大学などが中心となり準備を進められています。この樹木医学センターの設立もその一貫のようです。 樹木医学センター設立記念式典には、(一社)日本樹木医会の中村会長と(一社)街路樹診断協会の神庭会長と私が招待されました。中村会長と神庭会長は祝辞を述べられ、講演もされています。 【設立記念式典、記念講演会の概要】 開催日時:2012年12月21日(金) 9:30~17:30 開催場所:林業試験所森林保育大楼・国際会議場(台北市) 主 催 者:行政院農業委員会林業試験所 共 催:行政院農業委員会林務局 行政院農業委員会動植物防疫検疫所 協 賛:台湾屋上立体緑化協会 台北市景観工事業協会 【挨拶・祝辞を述べられた皆様】 行政院農業委員会林業試験所 黄裕星所長 行政院農業委員会 王政騰副主委 行政院農業委員会林務局 李桃生局長 (一社)日本樹木医会 中村澄夫会長 (一社)街路樹診断協会 神庭正則会長 国際樹芸学会(ISA)中華地区分会 歐永森会長 前台北市市長・台湾大学名誉教授 黄大洲博士 台湾林業試験所・黄所長のお話では、当面は樹木医学センターにて樹木に関する情報収集を行いながら、樹木の健康診断や正しい剪定などの啓発と普及に取り組み、そして指導者の選定と育成を実施し、4年以内に台湾樹木医の認定制度を導入する予定だそうです。 樹木医学センターには10名程のスタッフが、病害、虫害、外来種、樹木健康診断などの担当に分かれて配置されています。台湾で猛威をふるっている褐根病には専門のスタッフが付きます。褐根病は亜熱帯地域で様々な樹種に根株腐朽を感染させるシマサルノコシカケ( Phellinus noxius (Corner)G.Cunn タバコウロコタケ科)が原因で、日本では鹿児島県以南で確認され南根腐病と呼ばれています。 式典は朝9時半から始まり、講演会の最後の質疑応答が終了したのが5時半でした。丸一日かけてのイベントでしたが、その最前列で熱心にずーっと講演を聞かれていたのが、黄大洲・前台北市長です。台北市長と言えば、日本なら東京都知事に相当するような立場の人です。そのようなかたが、緑化や樹木医制度に興味を持たれていると言うのは素晴らしいことだと思うと同時に、少しうらやましい気にもなりました。 黄大洲博士は、現在、台湾大学の名誉教授に就任されています。少しお話する機会があり伺ったところ、樹木による都市環境改善に非常に興味を持たれているとのお話でした。 [...]
高尾山を下山したあとは、府中市にある「馬場大門けやき並木」に行きました。 京王線府中駅西側にある「馬場大門のけやき並木」は、大国魂神社の参道沿い約600mにわたって植えられた、約150本のけやき並木です。 源頼義・義家が大国魂神社に参拝したときに、けやき千本を奉納して植えられたのが始まりらしいが、その後、徳川家康が馬場を寄進したおり、両側にケヤキを植えたのが、今残っている「馬場大門のけやき並木」です。 参道ですが、木の下を車がひっきりなしに通っていて、劣悪な環境のもと、多くのけやきが衰退しているのが目につきました。
東京に一泊し、11月10日は、朝5時半にホテルを出発し、JR神田駅6時9分発、高尾行き快速急行に乗る。高尾駅で京王電鉄の高尾山口行きに乗り換える。高尾は農林水産省の研修所があり、昔、何度も行き、勉強したところなので非常になつかしかった。 さて、高尾山の登山口には7時15分に到着。高尾山に登るには、ケーブルとリフトもあるが、私は歩いて登ることにする。急な坂道をあえぎながら登ると薬王院の参道のゆるやかな道に出て、しばらく行くと「たこ杉」なるものがあった。樹高37m、幹周り6m、樹齢450年の巨樹で、写真のとおり、根がタコの足のような形をしていた。
地表面に根がビッシリと張り付いているように見えます。急な斜面地にあるため、根の周りの土が少しずつ谷側へ流れて失われ、その結果、多くの根が地表面上に露出したものと思われます。その根の流れるような曲線や複雑に絡み合った様には根の動きが見て取れます。何か動的で力強い意思のようなものが感じられました。 さて、この社殿の横に大阪府指定天然記念物の「流谷八幡神社のいちょう」があります。このイチョウは大きく立派な木ですが、急な斜面の山林地にあって周囲に大きな木がありますので、離れた所から眺めていると、このイチョウだけが特別に大きいようには見えません。