かつては一里塚としてあった樹木

かつては一里塚としてあった樹木

 

 先日、ある方から、今年のケヤキの枯れ方はいつもと違うので見て欲しいと言われ行ってきました。
 大きなケヤキと榎が一体となった樹木でした。一里塚としてあったようです。
 全体を眺めてみました。周辺のケヤキも褐色化し枯れているようにみえましたが、葉の落ち方が少し違うように思えました。
地面をよく見てみると、葉に種子がついて樹冠下に落下しているものが沢山見受けれられました。

 

地面に落ちていたケヤキの葉

地面に落ちていたケヤキの葉

 

 調べてみますと、ケヤキの開花は4月中旬から5月上旬に始まり、花を付ける小枝は普通の枝となる芽に先駆けて展開します。
そして小型の葉を数枚付け、その葉液に花が咲きます。この小枝を特に「着花(果)短枝」と呼びます。
 やがて5月の中旬には直径4mm位の淡緑色の種子になります。
 種子の充実率は8月下旬以降、種子の落下量の増加と共に高まります。そして種子や葉が褐変する9月から11月下旬に充実率はピークに達します。種子の豊作は周期的な事があるようですが、あまり判ってないようです。

 ケヤキの種子は1)種子が単独で落下するタイプ  2)小枝に付いた着果短枝となって母樹から離脱して落下するタイプの二つがあるようです。種子は大部分が樹冠下に落下します。

 

2)小枝に付いた着果短枝となって母樹から離脱して落下するタイプ

2)小枝に付いた着果短枝となって母樹から離脱して落下するタイプ

 

(参考文献:茨城県林業技術センター) 匿名