平成24年8月26日の午後5時、大山の登山口にある下山(しもやま)野営場に到着、
ミズナラに囲まれた静かなテントサイトで、古びた小さな看板に「マムシに注意」の文字、私たち夫婦の黄色のテントから50mほど離れた処に一人用の青いテントがポツンと。
ビールの量が足りなかったのか、強風に吹かれるミズナラの唸りに何度も起こされるが、隣ではいつもの様にカミさんの高いびき。
翌27日、6:30出発 オオカメノキの丸い葉を横目に、延々と続く階段を登りはじめると、さっそく汗が噴き出してくる、「この階段どこまで続いてんねんやろ?」と弱気のカミさん、「崩壊が進んでるから、こうして階段状に養生せんとだめなんやろ」、とブツブツ言いながら登ること1時間、三合目で休憩していると、後から登って来た地元の人にカミさんが「この階段どこまで続いてるんですか?」彼曰く「九合目まで!!」ガックリ肩を落とす我等、とりあえず六合目の避難小屋までということで、ブナの大木に励まされるように一段一段登ることに、
やっとの思いで六合目の避難小屋に8:40着、眺望の開けた場所に木製のベンチが置かれた絶好のポイント、しかし!弥山のピークは分厚く黒い雲に覆われ、猛烈な勢いでちぎれて行きます、「どうする??下りようか??」、「、、、、、、、、」、「ダイセンキャラボクが見たかったん違うん??」、「記念物の群落は八合目からやで、、、」、「八合目まであと1時間もかからへんて、」と、気を取り直して登ることに、しばらく行くとイチイに似た葉で実を付けた灌木が、ひょっとしてと思い写真を撮りながら、すれちがった登山客に「これダイセンキャラボクですか?」と尋ねると「そうです!秋になると赤く熟れて食べれますよ!」(喜ぶ川口でありましたが藤原春善氏のご指摘により、これはハイイヌガヤに決定)、9:30八合目到着、幹を斜めに風雪に耐えるような樹形、イチイに比べやや螺旋状の葉の付き方、ダイセンキャラボクです。
さて八合目か
ら上、道は緩斜面になっていそうですが、ガスは取れず、風もさらに激しくなって、「これより上に行っても、なんにも見えへんし、寒いだけやで!」、「そやなぁ、ダイセンキャラボクも見れたし、ここで敗退か?」
下山は行者谷コースで、野営場到着が13:30
帰りの米子自動車道、蒜山高原パーキングエリアから眺めた大山はガスも取れて、美しい稜線がくっきり、「いつかリベンジやなあ!!!」
川口 守