平成25年4月4日(木)、近畿地方はよく晴れていた。今日は大阪近郊のシダレザクラを見るために出かけた。
まずは三重県名張市にある渓谷で有名な「赤目四十八滝」の入り口にある「延壽院」を訪ねる。ここにあるシダレザクラは、樹齢約300年以上で名張市の文化財になっている。幹が途中で折れてなくなっており、ずんぐりとした樹形となっているが、花を一杯つけていた。
次は、奈良県大宇陀市にあるサクラを訪ねた。
先ほどの「延壽院」から車で15分ほど下った所の宇陀川沿いに「大野寺」がある。ここには2本の大きなシダレザクラがあり、ちょうど満開で見ごろであった。ここのシダレザクラも樹齢約300年以上となっている。
さらに「大野寺」から南東に約3km行くと「女人高野」や「五重の塔」で有名な「室生寺」があり、その近くに「西光寺」に大きなシダレザクラがある。大きく枝を広げた樹形はとても優美である。
ちょど見頃をむかえており、淡いピンクの色が、なんともなまめかしい雰囲気を醸し出していた。
「西光寺」から南に15kmの位置の国道166号線沿いに「宝蔵寺」がある。
この場所は、東吉野村に位置し、村の天然記念物の指定を受けていて、樹齢は430年と云われている。
この桜の遺伝子を調べたところ、京都にある「醍醐寺」の桜と遺伝的に近いことが判明し、「宝蔵寺」から運ばれたシダレザクラの遺伝子が「醍醐寺」で花を開いた可能性があるという、何とも由緒のある桜である。
しかしながら、幹は大きな空洞が出来ていて、上部にはキノコが発生していて、
痛々しい状況であった。
「宝蔵寺」から西北に15kmの大宇陀市本郷に、「又兵衛桜」がある。
大阪夏の陣で豊臣方についていた後藤又兵衛ゆかりの桜で、その優美な樹形は、見る人を感動させずにいられない。
石垣の端に凛として聳え立ち、後ろの桃のピンクの花色とのコントラストがなんとも綺麗で、いくら見ても飽きない風景である。
以上、春を告げるシダレザクラの仲間達でした。
真田 俊秀