大阪府でもナラ枯れが拡がっています。その1
このナラ枯れとは、大きさ5㍉程度のカシノナガキクイムシ(以下、カシナガ)が、産卵のため木に1~2㍉の穴をあけ入り込む際、持ち込む糸状菌(カビ)が原因で木の内部で水を通す管が目詰まりを起こし枯死する現象です。
詳しく述べると穿孔を受けた樹木は、カビの拡大を防御するために抗菌物質を生成し、辺材部も茶色く心材化しますが、心材は通水性がないので、四方八方から大量に攻撃(マスアタック)を受けると、辺材部が一気に心材化し、樹幹の通水性がなくなり、そのため一気に枯死することになるわけです。
カシナガの被害対象樹種はブナを除くブナ科に属する樹種がほとんどで、被害を受けやすい順は、ミズナラ>コナラ>クヌギの順で、常緑樹ではコジイやマテバシイが被害を受けやすいようです。
そして現在、大阪府でカシナガによる被害が出ているのは、ほとんどが大径木のコナラです。