4月から5月頃にきれいな花を咲かせるツツジ類を育てている方は多いと思いますが、その増殖までされている方はどれだけおられるでしょう?
また増殖といっても挿し木を行うことは割合手軽ですが播種して実生苗を育てることは根気がいる作業です。

播種による有性生殖は挿し木による栄養繁殖(クローン)と違い、遺伝子の多様性を維持する面や多量の苗を作る面からは有利です。

私も今回初めて播種による繁殖に挑戦しています。

採取したツツジの種類はヤマツツジ、モチツツジ、ミヤコツツジの3種類。(ごちゃまぜ状態で採取しました)
昨年の秋に莢(さや)の状態で採取した種子を保管しておくと、自然とはじけて種子が出てくるのでそれを3月下旬に苗床に播種しました。
苗床は花苗運搬用トレーに不織布を敷き、鹿沼土に水苔を1割程度混ぜた用土を5cm程度投入し、その上に細かく砕いた水苔を5mm程度敷き均します。
十分苗床に水を含ませ、その上にまんべんなく種子を播いていきます。

 

播種のようす

播種のようす

 

ツツジの種子は非常に細かいので播いてから濡れた新聞紙で覆っておき、発芽が確認されてから取り外し直射日光のきつくない場所に置いておきます。

乾燥しないよう散水を行ったところ播種後約1ヶ月半で発芽を確認(5月に播種したものは約1ヶ月で発芽)、現在発芽がそろってきて子葉から本葉が出てきました。
モチツツジと思われるものはすでに産毛(うぶげ)のようなものに覆われています。

 

発芽直後の状態

発芽直後の状態

 

 

本葉が発生したところ

本葉が発生したところ

 

この先どのように育ち、どんな花を咲かせてくれるのか楽しみです!

ニシ