この玉手橋は大阪府の柏原市にあります。橋の下を流れる川は石川です。
橋のたもとの石碑によると、この橋は昭和三年にできた吊り橋だそうで、登録有形文化財として登録されているそうです。
橋の柵と路面が少し歪んでるように見えるかもしれませんが、これは目の錯覚ではありません。実際に湾曲している部分があります。そして、この歪み方がまた吊り橋らしい雰囲気を醸し出してます。
塔とケーブルのリズム感が心地よく、そのレトロで可愛らしいデザインとあいまって、渡ってみたいと思わせる橋です。
さて、この玉手橋の少し北に柏原市役所があり、その北側に近鉄電車の安堂駅があります。
そして、その線路を越えた辺りで見慣れないものが目に付きました。
これは一体どういうことでしょうか?
電柱にコモが巻き付けられてます。
こちらはカーブミラーにコモが巻き付けられてます。
しっかりと巻きつけて縛ってあります。何かの間違いや偶然ではないようです。
松の木の害虫駆除のために幹にコモを巻く「こも巻き」はよく知られてます。ですが、ここにあるのは電柱や道路標識です。電柱の害虫を駆除しようというのでしょうか。それとも、通行人が接触して怪我をしないように、あるいは、車両が接触して破損しないようにクッション材としてコモを巻きつけているのでしょうか。
この先へ続く道にもコモを巻いた電柱が並んでます。一体この先に何があるというのでしょう。
不安と期待を感じつつ先へ進んでみましょう。
突然、巨大なクスノキが現れました。
大阪府指定天然記念物、石神社のくす。
身近な公園や道路並木でもクスノキをよく目にしますが、そんなクスノキとはまるで様子が違ってます。
その圧倒的なボリューム感もさることながら、大枝のうねる様には非日常的で異様な感じがあります。この造形は決して人の手で造り得るものではなく、そのことに思い至れば、人の知と技を超越するものとしての自然や神仏の存在が確かに感じられます。見る者に畏敬の念を抱かせる巨木です。
(うどん子)