桜の開花がほぼ満開になっている頃ですし、天気も良いことですから、花見に出かけてみました。昨年に引き続き、大阪府和泉市にある「若樫のサクラ」です。今年も見事に咲いてますね。
谷側の長い枝に対して、道路側の枝は短くなってます。道路の自動車の通行に配慮して短く切り詰められたのでしょう。その結果、アンバランスな樹形になっています。もし全体が長い枝垂れになっていたらもっと華やかだったのにと思うかもしれませんが、道路のスムーズな通行を考えるとそうもいきません。長い枝は通行の邪魔になるからです。
一方で、枝を支えるための支柱が設置されるなど、この桜の木が大切にされていることがうかがえます。すると、このアンバランスな樹形は木を粗末に扱ったための結果ではなく、つまり道路の通行を優先させるためだけに切った結果ではなく、木の生育も人の生活もどちらも大切にしながら、それらの兼ね合いのなかで形作られてきたものと想像できます。そうすると、一見してアンバランスなこの樹形は、この場所のこの木にとってはバランスのとれた樹形なのかもしれません。
(うどん子)