2012年4月18日現在、サクラ前線は東北に進み、大阪市内は葉桜になって新緑の季節となっていますが、しかし能勢町ではソメイヨシノがちょうど見頃となっていました。
さすが、大阪の北海道と言われているだけのことはあります。
四国、関東、中国地方ときて今回は、近畿地方の一本桜です。
近畿地方の一本桜と言えば、奈良県宇陀市にある「又兵衛桜」や「佛隆寺の千年桜」などがありますが、兵庫県の「樽見の大ザクラ」も有名です。以下は4月19日の訪問記です。
「樽見の大ザクラ」は兵庫県養父市にあり、以前は麓から山道を登って行かないとたどり着けない場所でしたが、今は山の中腹まで車でいくことが出来、アクセスは随分と楽になりました。
その山の中腹の駐車場から杉林を抜けると急に視界が開け、「樽見の大ザクラ」が現れます。
昔は、このあたりは蚕の飼料用に桑が栽培されていて、その石が積まれた畑の急な斜面を登り、やっと「樽見の大ザクラ」に着きました。
幹周り5.2m、樹高20m、樹齢1,000年といわれ、昭和26年に国の天然記念物の指定を受けています。
この桜は別名「仙桜」とも呼ばれ、古くから神の木として大切にされてきましたが、近年、傷みがはげしいためジャングル支柱を組んで治療中です。
品種はエドヒガンで、現在、養生中のため、見た目は痛々しい感じもしますが、それでもけなげに花を一杯咲かせていました。
前回紹介した「醍醐桜」があった岡山県真庭市ではミツマタの栽培地が、あちこちにありましたが、ここでもミツマタの群落地がありました。昔はここで絹を生産するとともに和紙も作られていたものと思われます。ミツマタの明るい黄色の花を見ると春が到来したことを感じます。
真田 俊秀