平成24年10月21日、石川県は非常にいい天気でした。
金沢市寺町にある松月寺のサクラを見るため、車を走らせる。
松月寺のサクラはヤマザクラの一品種で、白い大きな花を咲かせるらしいが、今は花の季節でないので、お寺はひっそりとして誰もいなかった。
この桜は、もとは小松城内にあったもので、松月寺の住職が三代目藩主の前田利常に願い出てここに移植したものらしい。
ご覧のとおり幹が塀の外に出て、歩道にせり出している。旧藩時代には、槍持ちの武士がこの樹の下を通るときは、槍を倒して通ったそうである。
次は堂形のシイノキを見に行く。
旧石川県庁玄関前にある堂形のシイノキは、樹種はスダジイで、これも江戸時代中期の加賀騒動で知られる大槻伝蔵の屋敷にあったものを移植したと伝えられていて、樹齢は約300年とされる。
正面玄関に向かって左のシイノキ
正面玄関に向かって右のシイノキ、どちらも端整な樹形でした。
幹も四方八方に広がり、非常に美しい形をしていました。
この旧石川県庁の建物は、現在「しいのき迎賓館」と名前を改め、シイノキとともに地域のシンボルとして大切に保存されています。
真田 俊秀