高尾山を下山したあとは、府中市にある「馬場大門けやき並木」に行きました。
京王線府中駅西側にある「馬場大門のけやき並木」は、大国魂神社の参道沿い約600mにわたって植えられた、約150本のけやき並木です。
源頼義・義家が大国魂神社に参拝したときに、けやき千本を奉納して植えられたのが始まりらしいが、その後、徳川家康が馬場を寄進したおり、両側にケヤキを植えたのが、今残っている「馬場大門のけやき並木」です。
参道ですが、木の下を車がひっきりなしに通っていて、劣悪な環境のもと、多くのけやきが衰退しているのが目につきました。
大国魂神社にも、けやきの巨木がたくさんあり、歴史の重みを感じる神社でした。
次は江戸川をこえて千葉県市川市まで足を運びました。京成本線京成八幡駅の近くにある葛飾八幡宮に「千本公孫樹」と呼ばれているイチョウがあります。樹高22m、幹回り10.8m、樹齢約1200年の巨木です。
御覧のように、からみついた根の上に多数の幹が伸びています。まるでカツラの幹みたいです。江戸名所図会には「此樹のうつろの中に小蛇栖めり、毎年8月15日祭礼の時、音楽を奏す。其時数万の小蛇枝上に顕れ出づ。衆人見てこれを奇なりとす。」と書かれてあるとのこと。蛇がいてもおかしくない不気味なイチョウでした。
またこの葛飾八幡宮の境内には、シダレイチョウが多くあるのが目に付きました。
次は、また東京にもどり、みなさんご存じの上野公園にいきました。ここにコマツオトメの原木があると聞き、それを探すためです。広い上野公園をうろうろしていると変な木がありました。 標柱には「グラント玉蘭」と書いてあります。玉蘭とはタイサンボクのことで、アメリカのグラント将軍が1879年に来日した時に記念に奥さんが植えた木とのこと。将軍が植えたローソンヒノキがその横にありましたが、ほとんど枯れかかっていました。グラント将軍といえば、以前、芝公園にある増上寺でも「グラント松」なるものを見た記憶があります。
さて、コマツオトメはその「グラント玉蘭」の近くにありました。葉がまだ残っていたので観察すると、エドヒガンによく似た葉をしていました。
もう一か所、行きたいところがあったのですが、午後4時をすぎ、薄暗くなってきたので、樹木めぐりも上野公園でおしまいです。 今日は朝早くから歩き回っていたので、足が棒のようになりました。
真田 俊秀